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| 1.病名 |
| 肥満症 |
| 2.原因 |
肥満は、摂取と消費のアンバランスによって起こる単純性肥満が殆どである。
★単純性肥満
- 摂取エネルギー−消費エネルギー=過剰摂取エネルギー(中性脂肪として蓄積)
- 肥満になると、肥満体を支える為に更に多くのエネルギーを摂取するため、内臓の負担は標準体重に比べて大きく、疲れやすい。
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| 3.診断 |
肥満とは、
- 体脂肪組織が相対的に増加した状態をさし、単に体重が増加することと同意義ではない。
- 肥満の判定は多種多様で、体格指数で計算する方法、標準体重からの判定また皮下脂肪厚を測定し、脂肪厚の判定基準による方法など種々の方法が用いられているが、除脂肪組織量とよく相関するBMIが一般に用いられている。
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<体格指数の計算法>
- BMI(Body Mass Index):W(kg) / L×L(m)
- 体重(kg) ÷ (身長(m)×身長(m))= BMI値 (BMI理想値は22)
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- 標準体重=(身長(m)×身長(m))×22
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- 肥満判定 25以上(日本肥満学会基準)
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肥満は、
- 体脂肪の分布状態から脂肪沈着が、腹部に多い男性型肥満と、
- 臀部・四肢に著しい女性型肥満に分類される。
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- また、皮下に脂肪沈着が起こる皮下脂肪蓄積型肥満(ダイエットの際の問題)と、
- 臓器の間に脂肪がたまる内臓脂肪蓄積型肥満(生活習慣病を発生しやすい)がある。
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目安として、
ウエストとヒップの比(W/H)が男性で1.0、女性で0.9を超えると要注意。 |
| 4.症状 |
- 一般に疲労しやすく、動作緩慢、呼吸機能、心機能の低下がみられる。
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- 合併症を起こしやすく多種多様である。
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- 合併しやすい疾患は、糖尿病(発生率は正常者の5倍)、高血圧(同じく3.5倍)、胆石(約3倍)、通風(2.5倍)、心臓病(2倍)、関節障害(約1.5倍)、不妊症(約3倍)等がある。
- この様に肥満が誘因で(結核以外の)多くの疾患が合併しやすくなる事は知られているが、肥満は生活習慣病と密接な関係があるばかりでなく、正常体重者と比較して死亡率も高い。
- 従って、肥満者は肥満症患者として治療を開始し、食品の選択に留意すると共に過食を予防し、体脂肪の蓄積を促進しないエネルギー摂取方法が必要となる。
- 肥満は年齢と共に増加し、日本人では40〜50歳代に多いが、60歳を超えると減少傾向。
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- 解剖学的な発生機序でみると、脂肪細胞数の増加が主にみられるのは胎生期、乳児期、思春期で、細胞容量拡大型、肥大性肥満は成人期意向に発症しやすい。
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| 5.予防 |
単純性肥満
- 摂取エネルギーを一定量に制限し、消費エネルギーを促進することが重要。
- また、自分の適正エネルギー量を知り、必要な栄養素をバランス良く、1日3食〜5食で定期的に摂取する習慣をつけること。
- キーワードは「中性脂肪をへらすこと!」
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- コレステロールが腸内細菌によって変化してできるコレステノンという物質に、脂肪の蓄積を妨げる効果があることが見つかっており、将来、肥満を抑制する物質として期待されている。
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| 6.改善 |
| 治療には、食事による減食食事療法、適当な運動による運動療法・発汗療法などがある。 |
- 単純性肥満の最も大きな成因は、消費エネルギーに対して、エネルギーの過剰摂取による脂肪蓄積であるため、次の事項を基本として食事療法を進める。
- エネルギー:肥満度、性別、年齢別、生活活動強度別によって摂取エネルギーの枠が医師により定められるが、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回らないようにする。
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- 低エネルギー食は、炭水化物と脂質を相当制限することになるが、1日800kcalを割ると不足エネルギーは体脂肪の燃焼により補充し、制限が強すぎるとアシドーシスになる恐れがあるため、糖質は100gを下回らないことが肝要である。
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- 極端に減量するより1週間に1kg位の減量が望ましい。脂質の摂取は、質と量を考慮して、使用し過ぎないよう調理を工夫する。
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- たんぱく質:日本人の栄養所要量の年齢・性別で該当する必要量を目安に摂取。
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- 総量の40%程度は、脂質の少ない動物性食品を選ぶようにする。
- また、大豆のたんぱく質を、範囲内で毎日摂取すると、体重減少に役立つ。
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- 脂質:エネルギー比で20%位。脂溶性ビタミンの吸収率を高める上からも、ある程度の摂取は必要である。
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- 脂質の利用は、味覚上または空腹感を防ぐには有効であるが、食事の容量としては減量することに繋がるので、効率良く使用することが大切である。
- 使用にあたっては、不飽和脂肪酸を多く含む、植物性の油(オリーブ油、ごま油など)を使用すると良い。
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- ビタミンおよびミネラル:一般に肥満食では食事の摂取量が減るので不足になりやすい。
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- できるだけ多くの食品をとることを目標とし、不可能な場合は、ビタミン剤などを併用し、その補給をすることもあり得る。
- 塩味加減はうす味とし、1日9g以下を目標とする。濃味は過食につながる。
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- 水分:特に厳しい制限はないが、一般には塩分の取り過ぎが水分摂取につながる。
- 食事の回数:食事回数は三食を規則正しく摂るのが良く、二回食や一回食は、食事時間の間隔が長く吸収率が増大することや、食事の一回量が増えるため、逆に肥満の原因になりやすい。
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食事のタイミング:
- 睡眠直前に食べると、摂取エネルギーが同じであっても、体重増加につながるので注意する。
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食事方法:
- よく噛んで、ゆっくり食べるようにする。
- 楽しく食事をすることにより、心身共に満足感が得られる。
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食べる順序の工夫:
- カロリーの低いものから食べ始めると、食べ進めるうちに吸収率は段々下がって行くので、吸収率の高い時にカロリーの高い物を食べるより良い結果が得られます。
- また、水分を含むすまし汁、コンソメなどを先に食べたり、先に果物を食べてから食事をすると、満腹感が早く得られ、過食防止になります。
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- また、骨付きの物や、食べるのに面倒なものは、可食部分に比べて見た目に大きい事が多く、食べるのに時間がかかる為、少ない量で満腹感が得られ、過食防止に。
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- 盛付はバイキング形式にしない。
- また、視覚的満足を大きくする意味で、皿数を多くし、目からの満足感が得られるようにする。
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| 7.食事療法 |
- 野菜・海藻・きのこ類を利用し、ボリュームを増やすよう、細かく切るなどして、ふんわり盛り、目から満腹感を得るようにする。
- 蒟蒻や寒天、海藻、きのこ類はノンカロリーやローカロリーで安心して使える食品なので、大いに活用したい。
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主食:
炭水化物は三度の食事以外での摂取は出来るだけ控え、胚芽米や玄米・麦など、脂肪の燃焼を促すビタミンB群や、便通を良くする食物繊維を含むものを選ぶようにする。
時には、雑炊や粥などの調理法で、水分でカサを引き伸ばす作戦も有効。
パンは水分量が御飯より少なくカサが少ないので満腹感を得にくい上、満腹感を保ちにくい。 |
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蛋白質:
脂肪の含有量の少ない白身の肉や赤身の魚を利用する。
見た目に大きい骨付き肉や、お頭つきの魚などは効果的である。
卵は完全栄養食品なので1日1個は食べるようにする。
また、カルシウム源として貴重である牛乳も1日1杯は必要。
エネルギー制限の場合には、スキムミルク等を利用すると良い。
豆腐やおからは良質の蛋白質を含み、ボリューム感も出易いので、肥満防止に良い。 |
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脂質:
バター、ラード、ヘッドなど、動物性油脂の使用は避ける。
オリーブオイルやごま油などの良質な植物油の利用を。 |
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果物:
| 果物の過剰摂取はエネルギーや炭水化物の取り過ぎにつながるので必要量を確認の上、適量の摂取目安を知っておくこと。 |
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注意すべき食品:
砂糖類はダイエットシュガーなどを利用し、出来るだけ使用を控える。
また砂糖の入った飲み物は、知らぬ間に砂糖を過剰に摂取してしまうので、飲まない。
アルコールもカロリーが高い上、つまみが欲しくなるので、避けるのがベスト。 |
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