医療法人社団誠和会 白鬚橋病院 栄養科
各疾患の食事:膵臓疾患


膵臓疾患の食事療法 食事療法
  • 油脂類の使用は避ける。
  • 良質の蛋白質としての動物性食品の選択については、脂肪の少ない種類、部位を選び、エキス分や飽和脂肪酸を多く含む食品の使用は控え、調理法にも工夫を。
  • 香辛料や刺激物(カレー粉、芥子、わさび、コーヒー、濃い茶、炭酸飲料、アルコール他)は、急性期には避ける。
  • 味付けは薄味とする。 

 
 1.病名
 膵臓疾患
 2.原因
急性膵炎
  • 胆石および胆道疾患、アルコールの過飲、高脂血症などが原因となり、健康と思われている人に突然、上腹部の疝痛様発作として現れる。これは膵臓の消化酵素が膵組織を自己消化する為に発生。

慢性膵炎
  • アルコールの過飲、胆嚢・胆道疾患が主で、この他、急性膵炎、胃潰瘍などの消化性潰瘍などが原因となる。
 3.診断
 検査による
検査項目  急性膵炎 慢性膵炎
 パンクレオザイミン−セクレチン(P-S)試験    重炭酸濃度低下、液量減少
   アミラーゼ↓
 アミラーゼ(血清)  ↑  ↑(発作時)
 アミラーゼ(尿中)  ↑  ↑(発作時)
 リパーゼ(血清)  ↑  
 血糖値  一過性高血糖  ↑
 血清尿素窒素  ↑  
 血清ビリルビン  ↑  ↑
 白血球  ↑  ↑(発作時)
 カルシウム(血清)    
 カリウム(血清)    
 4.症状
 急性膵
  • 悪心、嘔吐、便秘、黄疸がみられ、重症時には、ショック、腎不全、呼吸不全などの合併症を伴う。

慢性膵炎
  • 心窩部の痛み、悪心、嘔吐、食欲不振、体重減少、黄疸など
 5.予防
 
 6.改善
 急性膵炎
  1. 脂質の制限(膵臓の自己消化を強化させてしまうので、厳しく制限管理)
  2. 蛋白質の制限(回復期初期は、脂質同様厳しく制限)
  3. アルコールの制限(膵障害、膵液分泌促進による うっ滞作用等を起こすので制限)
  4. 香辛料の制限(膵液分泌促進のため、制限または禁止)
  5. 少量頻回食
  6. ビタミン、ミネラル類の不足に注意(制限のため吸収しにくい脂溶性ビタミン、低カルシウム血症を起こしやすいので十分に補う)
  7. 膵浮腫の場合は、減塩食
 慢性膵炎
急性期は、急性膵炎と同様にするが、安定期には、糖質を主体としたものから、症状の回復に従い、まず蛋白質を増やし、その後、脂質を加えていく。不足する消化酵素は、薬剤により補う。
 7.食事療法
 急性膵炎・慢性膵炎
  1. 油脂類の使用は避ける。
  2. 良質の蛋白質としての動物性食品の選択については、脂肪の少ない種類、部位を選び、エキス分や飽和脂肪酸を多く含む食品の使用は控え、調理法にも工夫を。
  3. 香辛料や刺激物(カレー粉、芥子、わさび、コーヒー、濃い茶、炭酸飲料、アルコール他)は、急性期には避ける。
  4. 味付けは薄味とする。 



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